この記事は信州大学工学部 W1棟6F Advent Calendar 2018 - Adventarの6日目の記事として投稿します。
国際学会に参加した話
今年の7月の頭ですが、大学で行っている研究の発表でサンフランシスコに行ってきました!その話について記事を投稿したいと思います。
参加した国際学会について
自分は大学でIoT(Internet of Things)に関係する研究を行っているのですが、IoT分野をターゲットとしたIEEEのInternational Congress on Internet of Things Services(ICIOT2018)という学会で発表させてもらいました。
自分が参加したこのICIOTはIot分野をターゲットして開催されましたが、当日の同じ会場では他の分野をターゲットとした学会がいくつか集まって開催されていました。会場はサンフランシスコにあるGrand Hyatt San Franciscoというホテルの地下フロアが学会の会場となっていました。
英語での発表
発表については、自分は英語があまり得意ではなく勉強はしているのですが英語で日常会話ができるレベルではありません。なので、学会の発表では予めスライドにどのような内容で研究の発表を話すのかカンニングペーパーを用いて、途中噛んだりもしましたが発表を終えました。自分の参加したセッションでは発表者が一通り発表し終わったあとに、何か質問のある人は直接発表者に質問をしに行き、ディスカッションをするといったスタイルで行われました。セッションの発表者全員が発表し終わったあと、質問のある人は発表者とそれぞれ話しをしていましたが、自分の発表に関しては誰も質問はなく発表はある程度上手くいったのかな?と思いました。
他の研究発表について
国際学会ということなので、色んな国から学生をはじめ、企業の研究者も発表に来ていました。自分のセッションでも学生の方もいましたが企業の方が製品の開発における研究発表を行っていました。やはり、研究分野が同じなのでどれも興味深い内容ばかりのものでした。また、IoT以外の分野の国際学会の発表も会場が同じフロアということで聞きに行くことが可能でした。自分の研究分野以外だとあまり詳しい知識がないためか、知らない単語や知識が出てきましたが何かすごい研究をしているんだなということだけはわかりました(笑)
研究発表を終えて
海外の地で英語を用いた研究発表はなかなか経験のできることではないと思います。国際学会に参加すること事態が難しいからです。自分も今回の学会に参加するまでにいくつもの学会に論文を提出し、リジェクトされてきました。なので、この経験は自分には得られるものがいくつもありました。英語はあくまでコミュニケーションツールなので英語で自分の考えなどを伝えることが大事なんだと思いました。当たり前の事かもしれませんが、自分は英語の勉強をしていると話せることを目的に考えてしまい、その先のコミュニケーションをとるということになかなか気づくことが出来ませんでした。改めて、英語はうまくなくても自分の思いや考えを話せることが大事なのだと思いました。また、研究というのは色んな目的があれど、面白いものがたくさんあり自分の研究もその一つになり得るものなのだと感じました。自分の知らない技術や考えを持ち、ある課題に対して解決するために研究をするということに大きな違いはないということがわかりました。他にも多くの気付きや学びがあり、国際学会という場に参加できたことを嬉しく思いました。 話は変わるのですが、今回の学会のレセプションがホテルの最上階で行われ、サンフランシスコの街並みがとても綺麗に見れたので添付しておきます。また、サンフランシスコの地ビールなども振る舞われ美味しくいただきました。
サンフランシスコでの観光
国際学会の参加は参加費が少し高額だったが為に、1日のみの参加でした。サンフランシスコには5日ほど滞在していたのですが、他の日は観光でサンフランシスコなどで観光していました。 大学の教授と一緒にサンフランシスコに行ったのですが、教授がアメリカ生まれアメリカ育ちの方で滞在中はレンタカーを借りて運転をしていただきました。本当に色々とありがとうございました(Thank you very much!)。そのおかげで、有名な観光名所はいくつか回ることが出来ました。また、サンフランシスコにはケーブルカーなども走っており多くの人が利用をしていました。
Lombard Street
サンフランシスコの北部にあるロンバート・ストリートと言われるクネクネとした急な坂道です。街中を車で走っていると、突然に観光客でいっぱいな坂道に出会えます。クネクネした坂道を車で走ることもでき、その坂道を車で走るために渋滞が出来ている程でした。坂は花できれいに飾られていて綺麗で景色は良かったです。
Golden Gate Bridge
ゴールデン・ゲート・ブリッジは名前を聞いたことがある人も多いと思います。サンフランシスコの一番北にある大きな赤い橋です。海峡を渡る為に建設された橋ですが、とても大きく迫力がありました。車の交通も多いですが、自転車で渡ったり、見に来ている人がとても多かったのも印象に残っています。観光スポットとしてショップなどもありましたが、橋に使われているケーブルの模型(実際の大きさ)が展示されており人間の大きさほどの太さがありました。
Fisherman's Wharf
ここもサンフランシスコの北部にある有名な観光名所の1つです。色んな海産物を売っている店や食べ物のお店が沢山立ち並んだ場所です。自分はパンの中にクラムチャウダーが入っている食べものとイカの料理を買い食べましたがとても美味しかったです。他にもお土産のショップなども多く建ち並んでいる場所です。PIER39(ピア39)という場所がありアシカが見れる有名なスポットもあるのですが、このときはたった2匹のアシカしかいませんでした。たくさんのアシカは見ることが出来ませんでしたが、美味しい食べ物やお土産を買えたりしたので全体的には満足でした。
スタンフォード大学
サンフランシスコに向かう道中でスタンフォード大学があるということで一度大学に立ち寄り、アメリカの有名大学の一つであるスタンフォード大学内を歩きました。日本の大学と比べると敷地の広さや施設の数などが段違いでした。敷地が広いため学生も車で通学するのが普通なんだそうです(免許取得も日本より早く取得できる)。また、大学が販売している大学製品、ジャケットやシャツ、コップなどの製品がたくさん売っていて、大学内を歩いている学生もそのシャツやジャケットを着ている人がいたりしました。スタンフォード大学などの大学は入学の競争率がすごい高く、入学する学生などは大学に対する愛着が高いそうです。ちょっとアメリカの大学生活を知りたいなと思いました(笑)
シリコンバレーの企業
国際学会の開催地はサンフランシスコだったのですが、飛行機で利用した空港がサンノゼ空港だったため行きと帰りでシリコンバレーに立ち寄りました。シリコンバレーといえば世界的にも有名な企業が多く存在する場所です。そこで、いくつかの企業に立ち寄って来ました。基本的には看板や建物を外から見るだけでしたが、外部の人向けのショップなどを設置している企業などもありました。
Apple
去年に新しく建設され話題となったAppleにキャンパスに行きました。新しいキャンパスが宇宙船のような円盤型ということでしたが、周りから見ると確かに円盤のような形にはなっているのかな?という感じでした。建物自体が大きいのと周りが木で覆われていたため、そこまで外観は綺麗に見えるわけではありませんでした。しかし、この新キャンパスにほぼ隣に観光客向けのVisitor Centerが併設されており、そちらに立ち寄ることが出来ました。中にはAppleの製品を展示されていて実際に購入などもできるショップになっていました。他にも、Appleのキャンパス模型があるのですが、その模型をiPadのARアプリで見ることができ、建物の中などを知ることができるちょっとしたおもてなしがありました。 また、Visitor Centerの屋上に登ることができ、Appleの会社を外から見ることができる展望デッキがありました。見てもらうとわかりますが、奥に円形の大きな建物があると思いますがそれがApple本社です。
こちらも世界的に有名なGoogleという会社にも立ち寄ってきました。 Googleにも外部の人向けのショップが併設されてありました。Googleのガジェットをはじめ、YoutubeのTシャツなどが売られていました。 また、Androidのマスコットキャラクターであるドロイドくんにも会えました。Androidのバージョンはそれぞれお菓子に因んだ名前が付けられるのですが、それぞれのお菓子とドロイドくんという組み合わせて展示されていました。
こちらも世界で名を馳せる良いねボタンで有名なFacebookに行ってきました。Facebookには残念ながら外部の人向けの施設がなく、建物の外観などを眺めるだけで終ってしましましたが有名な良いねボタンの看板は写真に収めてきました。
皆さんも普段使っているTwitterです。Twitterは上記の3社と違いサンフランシスコの市内に会社があります。会社の建物はまるで大きな図書館のような建物で普通の街並みの中にあります。Twitter本社のすぐ近くにもUberなどの有名企業がありました。
NVIDIA
いままで紹介したApple、Google、Facebook、Twitterと名だたる企業を見れて自分は十分満足していたのですが、帰り際にNVIDIAの大きな会社を偶然見つけたので立ち寄って写真だけ撮ってきました。大きなバイパス沿いにあるのですが、道路を挟んだ向かいにはHuaweiの建物が見えました。 ガラス張りの建物でとても綺麗な建物でした。
以上ですが、他にもサンノゼからサンフランシスコ間を高速道路で走っていると有名な企業が立ち並んでいました。もちろん、日本の企業のTOSHIBAなどの企業も見かけました。ただ、それぞれの会社の持つ敷地やビルの大きさが日本と違い大きいなと思いました。
カリフォルニアと日本の違い
5日ほどアメリカのカリフォルニア州にいたので、その中で感じた日本とアメリカの違いがあったので簡単に紹介したいと思います。
食事の量が多い
これは結構知られていることだと思いますが、アメリカの食事の量が日本よりも断然多いです。自分も結構食事は量を食べる方なのですが、完食するのが大変でした。また、ファストフードのようなお店が日本よりは多いなという印象でした。でも、マクドナルドは日本と同じぐらいの量で安心しました(笑)。
貧困の差が日本より激しい
サンフランシスコでは多く見られたのですが、街を歩いていると建物と建物の間などにホームレスの人たちが普通に寝ていたりします。日本では東京を歩いていてもあまり見られない光景ですが、サンフランシスコでは多く見られました。また、交差点などではお金を恵んで欲しいと近づいてくる人が普通にいます。朝食を食べに街を歩いていると、家族と歩いていた男性に掴みかかりながらお金をせがんでいる年老いた女性がいたりもしました。日本とアメリカで感じた大きな違いの1つでした。
アメリカの交通事情
今回はレンタカーを使用して移動していたのでアメリカの交通事情に関してお話したいと思います。まず、アメリカでは電気自動車が結構走っていました。日本でも電気自動車が販売されていて、時々走っているのを見かけますがまだまだ普及しているとは言えないのが現状だと思います。しかし、アメリカにいた5日間ですが電気自動車を見ない日はありませんでした。むしろ、電気自動車を1日に何十台も走っているのを見ました。割合でいうと走っている車の2割ぐらいが電気自動車でした。日本と比べると電気自動車に乗っている人が多く、先程紹介した企業などにも10台以上の電気自動車の充電スペースがそれぞれの会社に設置されていました。自分は電気自動車はアメリカもまだまだこれからだと思っていたので、たくさんの電気自動車が走っていることに驚きました。逆に、日本が普及していないんだなと感じました。アメリカだと充電する施設などのインフラがとても多かったので、それが大きな原因かなと思いました。 次に、アメリカの高速道路は日本の高速道路と違い料金所などがなく、どこでも入れて降りることができる無料の高速道路でした。また、アメリカは大きな都市と都市が離れているので車などの移動手段がないとなかなか都市を移動するのが大変だと感じました。他にも、アメリカは右側通行なのですが信号が赤信号でも左右の確認や一時停止をしっかりとすれば右折が可能な信号がありました。日本では矢印信号などがありますが、アメリカでも矢印信号はありますがこの赤信号でも右折できる交差点は赤信号での右折禁止看板がなければ右折できるというものでした。
まとめ
今回、自分は初めてアメリカに降り立ったのですが、アメリカの文化に触れながら国際学会の発表や観光などができ、5日間という短い期間だったのですが充実した時間を過ごすことが出来ました。改めて、所属する研究室の先生に感謝致します。
国際学会で海外の地を訪れ、研究の話をできるのはなかなか出来ない経験だと思うので、学生の皆さんにはぜひ経験していただきたいなと思います。